「医療とは人間の幸福のためにある」 これが私の出発点である。あまりに当然のことのように思えるが、実は、今の日本の医療は、これとは異なる原理で駆動している。「不幸」「絶望」「不安」を生産しつづける医療━━━。私は、医者になって、そんな医療を目の当たりにし、愕然とした。 当たり前のことを声高に叫ばなければいけないというのは、悲しいことであるが、ここから始めなければ、医療に未来はない。以下、一臨床医の、一つのささやかな決意表明である。